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土曜日, 12月 02, 2006

デンマークでのオリエンテーリング

渋谷で走る会に新たにデンマーク人が新たに加わった。昔デンマークのナショナルチーム(ジュニア)にいたそうだ。ちょうど彼、Mさん、はアランモルゲンソン、カルステンヨルゲンソン、クリステルケルソンといったトップエリートと同じ年代で、彼らとは今でも連絡を取り合う仲らしい。
デンマークは世界選手権のリレーで優勝したこともある強豪である。しかし、常に強かったわけではない。Mさん曰く、彼の世代-アラン、カルステン、クリス-が突然変異かのように、強くなったらしい。

今でも競技人口約5000人、北欧の一部とはいえども、当時オリエンテーリングは日本同様に『競技スポーツ』とはあまり考えられていなく、森の中の散策というイメージがあったらしい。その中で、たまたま非常に才能のあった同世代の若者が現れた。親がオリエンテーリングをやっていて、その影響で幼い頃からオリエンテーリングに馴染んでいた。今回渋谷に入ったMさんや他の選手は切磋琢磨し、競い合い、どんどん早くなっていった。とは、いえ、まだ世界との差は大きかった。
そこで、大学に入り、Mさんと世界のトップになった選手たちとの分岐点が訪れた。Mさんは勉学の道へ進みつつオリエンテーリングを励み、他の選手はオリエンテーリングへのコミットメントを強めた。差は歴然であったとMさんは振り返る。アランは世界レベルの大会でも結果が出るようになり、他の選手はそれに触発されるようにレベルアップしていった。

アランによる世界選手権での活躍で、デンマークにおけるオリエンテーリングの地位も変わった。オリエンテーリングをスポーツとして認識する人たちがぐっと増えた。また、世界での結果が出たことを理由に公的な資金も付いた。世間の認識の変化、トップ選手、そして資金が入ってくる。これらが良い方向につながり、今のデンマークの強さにつながっている。

もちろん、競技人口のベースからして、デンマークが世界のトップレベルを維持できるのは難しく、今のレベルにいられるのはほんの一握りの同世代の突出した選手らのおかげなのかもしれない、とMさんは言う。しかし、そうとはいえ、デンマークにはまだまだ若い優秀な選手がいて、当面日本がデンマークに勝つということはなさそうだ。

2 Comments:

  • M氏の話は興味深いですね。日本のOLの強化を考えてみると、「あなたたちに必要なのは、競技人口じゃなくてタレントです。」とどこぞの雑誌みたいに言われてしまいそう。
    さて、話は変わるけど、僕もブログ始めました。継続的にアップデートできるまでは、公開してなかったのだけど、大分慣れてきたので、よろしければどうぞ。Hidiのを見てシンプルでセンスの良いBloggerを選びました。
    http://fellrun.blogspot.com/
    です。よろしく。

    By Blogger KK, at 1:42 午前  

  • タレントはでも、何かをして出てきたわけではないという話でもあったからなー。一ついえるのは、いくら競技人口がいても、競技面での世界的な成功につながるとは限らないし、競技人口が少なくとも世界的な成功、また世間的な認知度の向上は可能ということかな。それは他のスポーツでも実証されていると思う。
    ブログ見ました。リンクを張るんでよろしく。

    By Blogger Saxy Orienteer, at 3:25 午前  

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